全身の筋肉が動かなくなっていく神経難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症した京都市の女性が安楽死を依頼し、薬物を投与したとされる医師2人が殺人容疑で逮捕されました。
これ、積極的安楽死制度がきちんと法整備がされていれば逮捕者なんか出なかった。
そして、安楽死を依頼した側と引き受けた側のお互いが納得・満足していたなら誰も傷つけていないとも思います。
積極的安楽死制度の必要性

今回の事件のように、ALSという難病を抱えていてだんだん体が動かなくなり、自分の意思はあるけど言葉に出すこともできなくなってゆくような場合、『安楽死したい』と思うのは決して悪いことではないはず。
老々介護の成れの果て、82歳の夫が83歳の妻から「殺してほしい」と頼まれの首を絞めて殺害してしまった。というニュースも本日ありました。
そして今回、安楽死を施した医師2人と82歳の夫は殺人容疑で逮捕されました。
これ、積極的安楽死制度の法整備がされていれば逮捕者出なかったよね。
ALS患者の場合は自らの意思でSNSを通して安楽死を処置してくれる医師に依頼をした。
本来なら担当医に安楽死をしてほしかったかもしれない。ALSなので、手が動くうちに、自分の意思をきちんと伝えられるうちに…
という思いがあってわざわざSNSで担当医以外の医者を見つけ出したのかもしれない。
82歳の夫が83歳の妻を介護疲れから殺めてしまった件は、夫の方は妻を殺して自分も死ぬつもりだった、と橋の上で見つかっている。
どちらも辛い話です。
もし、積極的安楽死制度が日本でも認められていて、お亡くなりになられたALSの方と83歳の妻がその制度を利用できていれば、今回の医師2人と82歳の夫は逮捕されていなかったのではないでしょうか。
メディアの報道
今回の「ALS患者に薬物投与、嘱託殺人容疑で医師2人逮捕」のニュースの件で、『いよいよ日本でも積極的安楽死制度についての議論が始まるかな』とも思ったけど、こんな報道のされ方もありました。
『逮捕された医師は元厚労省官僚「高齢者は社会の負担」優生思想』と報道するメディアもありました。
こういう書き方だと、まるでその医師が『高齢者や病人は社会のお荷物だから殺してもいい!』という意思の元嬉々として安楽死の処置を施したように思えてしまいます。
今回の件は、ALS患者の方から頼んできたんだよね。。。
現状、日本では積極的安楽死をすることはできないので、スイスなどの外国で、英語での意思疎通ができて、費用も安くはない…などの条件があります。
もしかしたら、ALS患者の方は藁をもすがる思いで最後の望みをその医師に託したのかもしれない。
個人的な思想を晒し上げるより、安楽死についての議論に持って行ってほしかったな、と個人的には思いました。
積極的安楽死制度について議論するべき時

やはり、日本でも積極的安楽死制度について考えるときが来ているのではないでしょうか。
何歳以上で、親族の同意を得て、等の条件も全然あっていいと思います。
積極的安楽死制度が可能になったとしても、安楽死を望まない人はその制度を利用しなければいいだけの話。
実際に、「安楽死制度を考える会」という政党もあります。
社会の状況、安楽死を望む側の意見、安楽死をする側の医師の意見、どちらも聞いて、議論して、みんなで考えるべき時が来ているのではないでしょうか。
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